trip to scandinavia #1

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Jun 08、2022岩﨑敬太

デンマーク ヴィンテージ家具 買い付け

コペンハーゲンの町を一望できる展望台。その内部はレンガ敷きのスロープになっている。「なぜ僕は北欧に惹かれたのか」その答えがわずかに幅を狭めていくこの螺旋の先にあるような気がして歩を進める。

そこにはごく自然に、しかし明らかな尊厳を持って、長い歴史とその時間を生きた人々が守り、育ててきた景色が広がっていた。横にぶれるのでもない、縦に背伸びするのでもない深められてきた暮らしの文化。その中で柔らかく研ぎすまされてきたもの作りや生き方、社会のあり方が世界中から注目されるようになったのは必然だったのかもしれない。目から入ったものが腑の底まですとんと一直線に降りてきた。

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古いものが誇りを持って保存、活用される町並み。そして意外にも行き交う人々は上品な身なりだが皆、普通だ。海外でイメージするような奇抜な格好をした人はほとんどいない。(彫刻と思っていたトランクの上に立つ女性像が何事かも無かったかのように立ち去った以外は!)それはどういう意味なのか。日本では右にならえの風習から脱却して、普通なんてまっぴらごめん、という考え方がカッコいいとされて久しい。僕もそう思って足掻いてきた。だがなぜこの国の人達はこうも普通で魅力的なのか。もう少し「普通」について考えてみる必要がある。

 

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