北欧にもしご飯文化があったなら。
EPISO x ろくろ舎/
北欧のガラスの器にインスピレーションを受けてデザインした飯椀です。
EPISOのコンセプトは「物語のあるモノと暮らす。」暮らしの中でパーソナルなモノってなんだろう?と考えた時、まず茶碗が浮かびました。家族分の中でも自分のはこれ、と決めて使っている方も多く毎日使うもの。ご飯を食べて元気を出したり会話しながら笑顔になったり。そこには文字どおり暮らしのエピソードがあると思うのです。だから最初にオリジナルでデザインする器はご飯を食べる器と決めていました。
食べるということは自然の恵みを頂き、それらと一体になること。ならば食べるための道具も自然を感じるものであるのが心地良いのではないか。僕たち日本人の食の代表であるお米を食べるための器をろくろ舎さんと真剣に考えて作りました。大自然に影響を受けて造られた北欧の器たちの美しさは世界的に有名です。それに通じるような精神を持って日本ならではの道具をデザインしたらどうなるか。そんな試みを形にするのに約1年の年月がかかりましたがようやく納得のいくものができました。
和の道具でありながら洋の美も感じさせる質感にするため、塗装による木目の出方にも徹底してこだわりました。マットで木目が上品に現れた風合いです。
ご覧の通り、高台(一番下の接地面)が細いデザインなので、安定感についてのお問い合わせをいただくことがございます。底の方に厚みを残して重心が下に来るように設計しましたが、賑やかな食卓でうっかり手が強く当たってしまうことも考え汁物の用途としてはおすすめしておりませんが、その分腰(お椀側面から高台までの範囲)とテーブル天板には大きな空間があるので手が入りやすく持ち上げやすいという利点があります。実際7歳の子に平ノ型を10日間毎日使ってもらいましたが食事中に倒すことは一度もありませんでした。むしろしっかり持ち上げて丁寧に食べる姿勢をとるようになりました。小さな子がキリッとした食べ方をするのは見ていても嬉しいものです。(丸ノ型はさらに安定感があります。)反して、椀に口をつけてかきこむように食べるとお米が一方に偏るのでバランスを崩しやすいようです。凛とした雰囲気を持つ器ですのでぜひ本来の正しい姿勢で使っていただけると嬉しく思います。

《ナチュラル色について》
木の色を活かしたクリア塗装によるナチュラル色は木そのものが有する色の濃淡や灰かかった染みや黒いスジなどがある場合がございます。柄のご選択はいただけません。自然の造形が生み出す1点ものの趣としてお楽しみいただければ幸いです。